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【進撃の巨人/リヴァイ】願いはただひとつだけ

第4章 記憶と真実





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「ふぅ……」



午後5時を回ろうとした所で、は天井を見上げながら安堵のため息を漏らした。

近日中に締め切りとなっていた仕事を全て終わらせることができたようだ。


隅々までチェックをし、クライアントに送信。


ホッと肩をなでおろすと、オフィスの扉がノックも無しに勢いよく開いた。



「今戻った!遅くなったな…、大丈夫か?!」



「あ…リヴァイさん。おかえりなさい…!」



きっと、もしかしなくても最寄りの駅から走って戻ってきたのだろう。

少し息を上げたリヴァイの額には、真冬にも関わらず薄っすらと汗がにじんでいる。


走って戻ってきた姿を心配するように見上げると、リヴァイは鞄を持ったまま、コートも脱がぬままのデスクにツカツカと音を立てて向かってきた。



「、帰るぞ…」


「あ…の、リヴァイさん?」



少し強引に腕を捕まれて戸惑う様子に目もくれず、リヴァイは眉間に皺を寄せながら更に力を入れてを立ち上がらせた。



「キャッ…」



グイッと引っ張られた勢いでつんのめってしまう。



「今日の予定は滞りなく終了した。勿論手抜きなどしていない。クライアントとは円満にお開きをした。どうだ、これで文句無しに大人しく帰るな?」



「リヴァイさん…」



「どうしたんだリヴァイ?帰って早々に。この後予定があったのか?」



「予定は無いが今朝、の顔色が良くなかった。本人はただの寝不足だと言って休みたがらなかったから出勤したんだ。今日の仕事は片付いたから早めに上がらせてもらうぞ。?…当面の仕事を片付けてたのか?この様子だと送信済みだな……ほら、帰るぞ…」


今朝の事情を知らないエルヴィンは、頭に疑問符を浮かべながらリヴァイに問いかけるが、当のリヴァイは前屈みになりのパソコンの画面を操作し、今日の業務の確認すると、手際よくシャットダウンしてしまった。



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