第2章 冬の雨
もっと面倒くさい手続きが山程あるのかとリヴァイは身構えていたが、役所の職員の機転により、スムーズに事は運んだ。
警察署に到着してからも話が通っていたため、被害届の作成にも時間はかからなかった。
そして、新しい携帯端末を契約し終えると、時刻はちょうど4時だった。
「4時か……」
リヴァイがスマートフォンの画面で時刻を確かめると、昨夜が注文したであろう荷物の配達の連絡が次々に届いていた。
「これから荷物が次々に届くそうだ。ひとまず帰って、夕飯はデリバリーとかでもいいか?」
「は、はい!大丈夫です。あの…本当に色々とありがとうございました!!」
夜の予定も決まると2人は車に乗り込み、早々とマンションへと帰っていった。
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家に着き、今日の手続きや届け出の際に渡された書類や資料の整理、夕飯の手配やら次々に届く荷物の片付けやらをしていたらあっという間に時間は過ぎていった。
「こんなもんか…??」
リヴァイが手早くクローゼットやタンスにスペースを作ってやると、の物を入れさせてやる。
「あ、ありがとうございます…これで全部です。」
「そうか…そしたら冷めないうちに夕飯にするか…」
「は、はい!!!」
すると、リヴァイは届いたデリバリーの惣菜をあけて、1品ずつ皿に移した。
「………」
別に届いたパックのまま並べて、取り皿にとって食べればいいのに…などとは心の中で思ってしまった。
なんだか見かけによらず一人暮らしの男とは思えない程の几帳面ぶりだ。
「ほら、できたぞ。座れ…」
「あ、ありがとうございます。」
イスにかけて取皿やフォークなどをわけていると、リヴァイが冷蔵庫から缶のビールを出し持ってきた。
「、酒は飲めるのか?」
「は、はい。大丈夫です。」
すると、リヴァイは細くて小さなグラスに注いでやると、自身もイスにかけた。