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進撃の巨人SS詰め合わせ(作者まりも)

第6章 良いお年を【エルヴィン】


――12月31日、大晦日。
エルヴィンは予定通りに夕食を済ませ、執務室で最後の仕事に取り掛かっていた。
分厚い扉の前にはハンジのスーパー睡眠薬入りの紅茶を持った副官と、リヴァイが立っている。
「行きますよ・・」
「構わん」
ノックをすると入室を許可するエルヴィンの声がした。

「君か・・と、リヴァイどうしたその恰好は」
驚くのは当然だろう。壁外でもないのにリヴァイはなぜか立体起動装置&ブレードを装着しているのだ。
「お気になさらず・・。あの、紅茶をどうぞ」
エルヴィンの返事の前にリヴァイはブレードに手をかけた。どうやら飲まないという選択をした時のリヴァイの手段はこれだったようだ。
「ありがとう、頂くよ」
リヴァイの動きを不審に思いながらも信頼している仕事仲間であり、恋人でもある副官の紅茶を断る理由はないようだ。躊躇いなく口に運び、数口飲んだ後に改めて謝罪を口にする。
「君には申し訳ないと思っている。リヴァイの前で気恥ずかしい気もするが休暇を1日でも取って君と・・」
本当に効くのかという疑問は不要。さすがはスーパー睡眠薬、ありえない位の即効性でエルヴィンを眠りの世界へと誘う。
「ふふふ。大成功だろ?」
いつのまにか覗いていたハンジ、ミケ、モブリットも執務室に入ってきた。
「じゃ、部屋に寝かせておいて22時頃エルヴィンの部屋の前にまた集合ね」
どうやらこれで終わりではないらしい。エルヴィンの部屋の鍵はどこだろうかとハンジとミケは探し出した。
「必要ない。おい、お前合い鍵持っているだろ?」
リヴァイはなんでもお見通しだった。
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