第1章 血の雨に咲く華
「そうか…ならば貴様の望み通り、存分に痛めつけて殺してやろう。」
ネウロは瑠璃月を姫抱きすると、ベッドに寝かせた。
そしてゆっくりとジャケットを脱ぎ捨て、白のスカーフを解くとそれを瑠璃月の手首の傷に巻き付ける。
先程の言葉とは真逆の、優しい手つきに驚き戸惑う瑠璃月をよそに、ネウロがそっと口づけて来た。
ネウロの熱く長い舌が瑠璃月の口内に侵入して深く絡み合い、そのまま瑠璃月の舌を自身の口内に引き込んで甘噛みする。
突然、瑠璃月の舌に鋭い痛みが走り、互いの口内に血の味が広がった。
たまらずくぐもった悲鳴を上げた瑠璃月だったが、唇を離され血の混ざった唾液を溢れさせる瑠璃月の姿に、ネウロは妖笑を浮かべた。
「っ、ふぅ…ネウロ…!」
また涙を滲ませ、息を荒げる瑠璃月の首筋にもその長い舌を這わす。
「嫌あっ!!痛い…!」
首筋に強く噛みつかれ、白肌に新たに鮮血が滲んだ。
「今更痛いなどと…貴様は自分を痛めつけて死にたいのだろう?」
翡翠の眼が瑠璃月の大きな眼を捕らえる。
目尻に舌先を這わし、溢れる涙を嘗めると再び口づけて来た。