第2章 MELTY HURT

「無駄な抵抗はしない事だ、瑠璃月。」

今しがた、情欲を吐露したばかりとは思えない程までに質量を取り戻したそれを、瑠璃月の蜜壺へ後ろから突き刺す。

一気に最奥まで貫かれて、瑠璃月は堪らず絶叫を上げ、大きく背を反らして涙をボタボタと零しながら果ててしまった。

あまりに凄まじい快楽から逃れようとする瑠璃月の腰を、ネウロは強く掴んだまま離す筈もなく、何度も何度も最奥を抉る。

その度に先程、中に出されたネウロの白濁と瑠璃月の愛蜜とが混ざり合い、酷く淫猥な水音が響く。

脳天まで突き抜けるが如く絶え間無い衝撃に、もう何も考える事など出来ない。

そのせいで何度も意識を飛ばしかけたが、また強く鎖を引かれて首輪が喉に食い込み、現実に戻される。

ドロドロに混ざり合う苦痛と快楽のあまり泣き叫ぶ瑠璃月を抑えつけるように覆い被さり、シーツを握り締める手にはネウロの手が重ねられ、指を絡めてくる。

「瑠璃月…貴様は、我輩だけのものだ。」

指を絡める手を握りながら耳元で囁くと、瑠璃月の蜜壁がより強くネウロ自身を締め上げる。

「その涙も、笑顔も…見ていいのは我輩だけだ。」

前にも後にも、これ程までに魅了された人間は瑠璃月しかいなかった。

「ネウロ…好きっ、好きだよ…！愛してる…っ！！」

「我輩も、愛しているぞ…」

脳が完全に麻痺し、心も解けてきたのであろう瑠璃月の方から想いを紡がれては、もうどうしようもない。

追い込みをかけるように、瑠璃月を攻め立てる。

それに呼応するかのように蜜壁が纏わり付き、断じて離さない。

瑠璃月の絶叫と共に、ネウロもまた情欲をその中に迸らせた。

同時に果て、互いに暫くうつ伏せのまま重なり合っていたが、夥しい汗と涙で瑠璃月の頬に張り付いた髪を、ネウロは手で取り払った。

「瑠璃月、瑠璃月？」

首輪の鎖を引いても、もう反応はない。

瑠璃月は固く瞼を閉じ、完全に意識を飛ばしてしまっていた。

「これは…度が過ぎてしまったか。」

起き上がり身体を離すと、また溢れ出る情欲の残骸。

しかし今までもこの先も、どんなに深く瑠璃月を愛しても、結晶となる事は断じて無いそれに、ネウロは虚無感にも似たようなものを覚えた。