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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第86章 鬼潜む花街<参>


時間は少しさかのぼり

萩本屋に連れていかれた猪子、基伊之助は、厚化粧を落としたその素顔を皆から絶賛されていた。
無理もない。汐達が初めてその素顔を見た時も、少女と見間違うほど整った顔をしていたからだ。

「変な風に顔を塗ったくられていたけど、落としたらこうよ!!すごい得したわ。こんな美形な子、安く買えて!!」

「仕込むわよォ、仕込むわよォ!京極屋の“蕨姫”や、ときと屋の“鯉夏”よりも売れっ子にするわよォ!」

遣手の女性は大喜びし、腕をまくりながら高らかに宣言した。

「でも、なんか妙にこの子ガッチリしてない?」
「ふっくらと肉付きが良い子の方がいいでしょ!」
「ふっくらっていうか、ガッチリしてるんだけど・・・」

しかし、彼女たちは知らない。猪子が男であることを・・・。
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