• テキストサイズ

【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第158章 不滅<参>


汐の声に導かれるように、全員の殺意が一気に膨れ上がる。

――霞の呼吸 肆ノ型――

――蟲の呼吸 蝶ノ舞――

――蛇の呼吸 壱ノ型――

――恋の呼吸 伍ノ型――

――水の呼吸 参ノ型――

――風の呼吸 漆ノ型――

――海の呼吸 陸ノ型――

――ヒノカミ神楽――
――陽火突

全員がそれぞれの技を一斉に、無惨に向けて放とうとしたときだった。
無惨がにやりと笑みを浮かべたかと思った、その時。

突然、奇妙な浮遊感を足元に感じた。

目を凝らせば、無惨を含めた全員の足元に、ぽっかりと空洞が開いていたのだ。

それはまるで、障子戸のようだった。

攻撃は無惨に届くことなく、皆それぞれ落ちて行く。

「これで私を追い詰めたつもりか?貴様らがこれから行くのは地獄だ!!目障りな鬼狩り共、今宵皆殺しにしてやろう」

無惨の声が響く中、それを遮るように炭治郎の声が飛び出した。

「地獄に行くのはお前だ、無惨!!絶対に逃がさない、必ず倒す!!」
「この時を何百年も待ったんだ!!頸を洗って待っていろ!!」」

汐の鋭い声が、炭治郎の声に重なった。

「面白い」

珠世と共に落ちて行く無惨は、口元を大きく歪ませて笑った。

「やってみろ、できるものなら。竈門炭治郎、ワダツミの子!!」

全員が暗闇に飲み込まれると同時に、障子戸は閉じ跡形もなく消え去った。

残るのは、未だ囂々と燃え続ける屋敷の残骸だけだった。
/ 1491ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp