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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第46章 柱合会議<弐>


「そんなことより、冨岡はどうするのかね?」

汐と炭治郎は声がした方向に顔を向ける。そこには立派な松の木が植えてあり、その樹上に人影があった。

「拘束もしていない様に俺は頭痛がしてくるんだが。胡蝶めの話によると、隊律違反は冨岡も同じだろう。どう処分する。どう責任を取らせる。どんな目に遭わせてやろうか」

【蛇柱・伊黒小芭内】は、人差し指を動かしながらネチネチと責め立てた。

(伊黒さん、相変わらずネチネチして蛇みたい。しつこくて素敵)

そんな彼の姿に、甘露寺は頬を染めながら胸を高鳴らせていた。

「何とか言ったらどうなんだ?冨岡」

彼の視線の先をたどると、皆から離れた位置に一人だけ立つ義勇の姿がある。そんな彼の背中を見て炭治郎は、自分のせいで義勇まで処分を受けることになったと思い、悔しそうに顔をゆがませた。

そんな炭治郎を励ますように、汐は後ろ手で炭治郎の手を握る。この程度でどうにかなるわけでもないが、彼が悲しい眼をするのは見たくなかった。

(冨岡さん。離れたところに独りぼっち。可愛い)

【水柱・冨岡義勇】の孤独な姿に、甘露寺はまたもや胸を高鳴らせる。そんな不思議な空気を遮るように【蟲柱・胡蝶しのぶ】が口をはさんだ。

「まあいいじゃないですか。大人しくついてきてくれましたし。処罰はあとで考えましょう。それよりも私は、お二人から話を聞きたいですよ」

そう言って彼女は、警戒する二人の前に足を進めた。
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