第46章 柱合会議<弐>
「また口をはさむな馬鹿野郎!だれの前にいると思ってんだ!!柱の前だぞ!!」
(柱!?柱って確か、前に鱗滝さんが言っていた。玄海さんと鱗滝さんが付いていたっていう・・・この人たちが・・・いや、それよりもここは何処なんだ?俺は確か、那田蜘蛛山にいたはずなのに・・・)
困惑する炭治郎の表情を読み取ったのか、柱の一人が歩み出る。それはあの時、禰豆子を討とうとした蝶の羽織を着た女性、胡蝶しのぶだった。
「ここは鬼殺隊の本部です。あなた達はこれから裁判を受けるのですよ」
しのぶは優し気な声色でそう言った。が、炭治郎は彼女の言葉に違和感を感じた。彼女が達と言ったということは、裁判を受けるのは自分だけではないとのことだ。
しかしこの場には隊士は炭治郎だけで他には誰も見当たらない。
それを察したしのぶは、少し困ったように眉根を下げていった。
「お察しの通り、裁判を受ける隊士はあなたの他にもう一人います。ですが今、怪我の手当てが少し長引いているみたいで遅れているみたいです。でももう少ししたら・・・)
しのぶがそう言いかけたとき
「つべこべ言わずに弁護人を呼べェェェェェ!!!」
遠くから耳をつんざくような、聞き覚えのある怒声が聞こえてきた。