第36章 幕間その参
その時、優しい風が吹いて汐の青髪を静かに揺らし、雲の隙間から月明かりが彼女を照らす、
揺れる青髪の隙間から洩れる光が、汐を幻想的に包み込みキラキラと輝いた。
その美しさに炭治郎の胸が大きく音を立て、思わず息をのむ。そんな彼の変化に気づかず、汐は「お休み。あんたも早く寝なさいよ」と告げると足早に部屋へと戻っていった。
残された炭治郎はしばらく呆然としていた。心臓が早鐘の様に打ち鳴らされている。
どうしてそうなったのか分からないまま、炭治郎も部屋へと戻った。
その後、目を覚ましていた善逸に「お前、すげぇ音してるぞ」と指摘されることになろうとは知らずに。