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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第156章 不滅<壱>


実弥は一瞬だけ身体を震わせたが、すぐに視線を鋭くして言った。

「なんでテメェがここに居やがる。接近禁止だろうがァ」
「んなこと今はどうでもいいんだよ。今すぐ炭治郎とついでに義勇さんに謝れ」

汐の言葉に、実弥のこめかみに青筋が浮かんだ。

「大海原、違うんだ。俺は・・・」

義勇が何か言おうと口を開くが、興奮状態の汐の耳には入らない。

「あんたがあたしを蝶屋敷まで運んでくれたことは感謝している。でも、それとこれとは話が別よ。さっさとしやがれ、この××××野郎!」

汐が放った下品極まりない言葉に、実弥の顔面が大きく引き攣った。

「テメェ・・・!!」

実弥は全身を震わせると、無理やり汐を振り払って向き合い睨みつけた。

汐も負けじと睨み返すと、実弥は大きく息を吸い大声で叫んだ。

「女がそんなクソみてェな言葉を使うんじゃねェ!!」
その凄まじい音量に汐はたじろぎ、実弥はそのまま背を向けた。

「あ、ちょっと待ちなさいよ!二人に謝れこらぁぁ!!」

汐は立ち上がって悪態をつくが、実弥は振り返ることなく去って行った。

「大海原、炭治郎を介抱したい。手伝ってくれるか?」

汐は歯がゆい思いをしながらも、気を失ってしまった炭治郎の元へと駆け寄った。
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