• テキストサイズ

【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第148章 真実(前編)<壱>


一方その頃、炭治郎も汐と同じく反復動作のために、頭の中を整理していた。

炭治郎の反復動作は、まず大切な人を思い浮かべること。そして、煉獄の"心を燃やせ"という言葉を思い出すこと。
そして次に浮かんだのは、汐の笑顔。

「ぐあああああ!!」

炭治郎は咆哮を上げ、全身に力を込めた。すると額に炎のような痣が広がり、体中が熱くなった。

その感覚を何度も何度も繰り返しているうちに、炭治郎の前の岩はゆっくりと動き出した。

「いったアアアア!!」

その様子をこっそりと見ていた善逸は、涙を流しながら汚い高音で叫んだ。

「炭治郎、いったアアア!!バケモノオオオ」
「くそォ、負けたぜ・・・!!」

同じく見ていた伊之助は、悔しそうにそう言った。

その時だった。

「おおおおおおおお!!!」

別の場所から聞こえてきた咆哮に、二人は飛び上がって振り返った。
その声が汐の物だと認識した善逸は、恐る恐る木の陰から様子をうかがう。

すると、そこには。

「うおおおおおおお!!!」

咆哮を上げながら汐が、炭治郎同様に岩を押し動かしているところだった。
/ 1491ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp