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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第146章 本音<参>


「いや、いやいやいや!あれどう見ても付き合ってるだろ!?」
「恋人どころかもはや夫婦だろって感じだったぞ!?」

吉岡と島本が問い詰めると、炭治郎は顔中を汗だくにして首を横に振った。

「いえいえいえ!それはないですよ!だって汐には、もう心に決めた人がいるみたいですし・・・」

炭治郎はそう言って、少し悲しそうに眉根を下げた。
それを見た村田は、何かを決心したように口を開いた。

「炭治郎。聞いてもいいか?」
「え、はい」

村田の真剣な姿に、炭治郎は身を固くした。

「お前、あの子の事はどう思ってるんだ?」
「どうって、凄いと思いますよ。強いし、優しいし・・・」
「いや、そうじゃなくて・・・。じゃあ、聞き方を変えるぞ」

村田は言葉を切ると、炭治郎を見据えて言った。

「もしもあの子が傷ついたり、いなくなったりしたらどう思う?」
「どうって、嫌に決まっています。いつも傍にいてくれた汐が傷つくなんて、耐えられません」

炭治郎ははっきりとそう口にした。

「じゃあもう一つ。もしもあの子がお前以外の男とにこやかに話していたら、どう思う?」
「どうって・・・、特には・・・」

そう言いかけた炭治郎だったが、以前に感じた奇妙な感覚を思い出した。

胸に靄がかかったような、ぐにゃぐにゃとしたおかしな感覚。

難しい顔をする炭治郎をみて、周りの者達はこぞってはやし立てた。
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