第146章 本音<参>
「ぬぐあああああああ!!!」
汐の口から、獣の雄たけびのような声が響く。すると沈黙していた丸太は、ゆっくりと持ち上がった。
「ああああああああ!!!」
汐はそのままゆっくりと身体を滑らせ、肩に担いで固定させる。体中から汗が吹き出し、晒を濡らしていった。
「女を、あたしを舐めるなああああ!!!」
汐は全身を真っ赤にさせながら、さらに力を込める。流石に立ち上がれはしなかったが、それでも汐はしっかりと丸太を持ち上げた。
「上がったアアアア!!!」
汐の声が森中に響き渡り、その声に驚いた鳥たちが一斉に飛び立っていく。
「まじかよ・・・」
汐の声は、滝修業をしていた炭治郎達の耳にも入った。
「やっぱり汐は凄いな!よーし、俺も頑張るぞ!!」
皆が顔を引き攣らせる中、炭治郎だけは汐の頑張りに触発されるように、目に輝きを宿すのだった。