• テキストサイズ

【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第134章 為すべきこと<壱>


「強化、強化、強化!!合同強化訓練が始まるぞ!!」

伊之助は興奮しきっているのか、身体についた硝子の破片を気にも留めずに叫んで走り回った。

「強い奴らが集まって、稽古つけて・・・何たらかんたら言ってたぜ」
「?なんなんだ、それ」

炭治郎が尋ねると、伊之助は胸を張って「わっかんねえ!!」と答えた。

飽きれて呆然とする炭治郎だが、汐が妙に静かであることに気づくのに少しだけ遅れた。

視線を移せば汐は俯いたまま小刻みに震えており、はっきりとわかる怒りと殺意の匂いが鼻を突き刺した。

その雰囲気は後藤にも伝わった。善逸を再起不能にすると宣言した時よりも、明らかに怒りの度合いが違う。

二人の背中を、冷たいものが伝った。

「人の部屋で騒ぐなって、何回何十何百何千回も言ったはずなのに、あんたはこれっぽっちも懲りていないようねぇ・・・」

汐の地の這うような声が響き、炭治郎と後藤は顔を引き攣らせた。
/ 1491ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp