第133章 光明<肆>
「大変お待たせ致しました」
そこに現れたのは、鬼殺隊当主産屋敷輝哉ではなく、彼の妻である産屋敷あまねだった。
「本日の柱合会議、産屋敷 耀哉の代理を、産屋敷あまねが務めさせていただきます」
あまねはそう言って、黒髪と白い髪の子供たちと共に頭を下げた。
「そして、当主の耀哉が病状の悪化により、今後皆様の前へ出ることが不可能となった旨、心よりお詫び申し上げます」
あまねのあいさつの後、柱達は一斉に頭を垂れた。
「承知・・・。お館様が一日でも長く、その命の灯火、燃やしてくださることを祈り申し上げる・・・。あまね様もお心強く持たれますよう・・・」
「・・・柱の皆様には、心より感謝申し上げます」
悲鳴嶼の凛とした声にあまねは、いったん言葉を切ると感謝の言葉を述べた。
「既に御聞き及びとは思いますが、日の光を克服した鬼が現れた以上、鬼舞辻無惨は目の色を変えて、それを狙って来るでしょう。己も太陽を克服するために。大規模な総戦力が近づいています」
あまねの言葉に、柱達の顔に緊張が走る。
「上弦の肆・伍との戦いで、甘露寺様、時透様の御二人に独特な紋様の痣が発現したと報告が上がっています。御二人には、痣の発現の条件を御教示願いたく存じます」
「!?」
「!?、痣?」
これを聞いた蜜璃と無一郎は表情を変え、他の柱達は一斉に二人に視線を向けた。