第133章 光明<肆>
汐達が蝶屋敷で騒いでいたころ。柱達は産屋敷邸に集められていた。
緊急での柱合会議のためだ。
「あーあァ、羨ましいことだぜぇ。なんで俺は上弦に遭遇しねぇのかねぇ」
風柱・不死川実弥は心底残念そうにそう口にした。
「こればかりはな。遭わない者は、とんとない」
それに答えたのは蛇柱・伊黒小芭内。彼はそう言った後向かいに座る蜜璃と無一郎に顔を向けて言った。
「甘露寺、時透、その後 体の方はどうだ?」
「あっ、うん。ありがとう、随分よくなったよ」
「僕も・・・、まだ本調子じゃないですけど・・・」
蜜璃は心配してくれる伊黒に嬉しさをかみしめつつ答え、無一郎は目を伏せながら答えた。
「これ以上、柱が欠ければ鬼殺隊が危うい・・・。死なずに上弦二体を倒したのは尊いことだ」
岩柱・悲鳴嶼行冥は涙を流しながら二人を労わった。
「今回のお二人ですが、傷の治りが異常に早い。何かあったんですか?」
蟲柱・胡蝶しのぶが二人に尋ねると、代わりに応えたのは水柱・冨岡義勇だった。
「その件も含めて、お館様からお話があるだろう」
義勇がそう言った時、柱達の待つ部屋の襖が開いた。