第133章 光明<肆>
「お、お前。柱をよくそんな風に言えるな。恐ろしくないのか?」
「怖い?どこが?みっちゃんは時々柱っぽくないところあるし、無一郎は腹立つことを平気で言うけど、悪い連中じゃないと思うわよ?」
「いやそうじゃなくて!柱をよく呼び捨てにできるなってことだよ!」
後藤の言葉に、炭治郎もはっとした様子で顔を向けた。
「そうだ。師範の甘露寺さんはともかく、時透君は年下だけど俺たちより上の立場なんだぞ。呼び捨てはいけないと思う」
「あたしだって、最初は立場を考えて名字で呼んだわよ。でも、そうすると口をへの字にして不貞腐れるから、名前で呼ばざるを得なくなったのよ」
汐が二度目の溜息をつくと、炭治郎と後藤は汐がそこまで柱と親しくなっていたということに、驚きのあまり表情を固まらせていた。
「と、ところでさ。竈門の妹!えらいことになってるみたいだけど、大丈夫なのか?」
後藤の言葉に、汐は肩を震わせた。