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【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第130章 光明<壱>


玄弥は蜜璃同様、特殊な肉体を持っていた。鬼、もしくは体の一部や血鬼術を帯びたものを喰らうと一時的に鬼と同じ体質になれるのだ。
それは鬼の強さに比例し、相手が強ければ強い程、玄弥の身体能力も再生能力も増す。

玄弥は呼吸が使えないが、彼の持つ優れた咬合力と消化器官による短時間の鬼化によりここまで戦って来られたのだ。

玄弥が幹を喰いちぎったことにより、暴れ木は重力に従って倒れた。だが、それでも木は抵抗をやめず、枝の鞭が炭治郎達を寄せ付けまいと暴れまわる。

その時、一本の枝が禰豆子の右肩を大きく抉り、真っ赤な鮮血が吹き出した。

「禰豆子!!」

一番近くにいた汐が思わず叫ぶと、禰豆子の血は汐の頭から雨の様の降り注いだ。

禰豆子の血を浴びて真っ赤になった汐は、目の前の状況を見てある事を思いついた。

「禰豆子ーー!!あんたの血鬼術であたしを燃やして!!」
「!?」

汐の声に、禰豆子は驚いたように汐を見た。

「あたしがこのまま突っ込んで、あの枝を全部焼き払う!!だからお願い!あたしに力を貸して!!」

禰豆子は一瞬だけ戸惑うように瞳を揺らしたが、汐の真剣な表情を見て頷いた。
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