• テキストサイズ

【鬼滅の刃】ウタカタノ花

第130章 光明<壱>


「ぐああああ!!」

一方、森の中では炭治郎のうめき声が響いていた。
本体の入った木を見つけたのはいいが、血鬼術で出来た木は、炭治郎達を振り落とそうと暴れまわる。

汐が何度か束縛歌で動きを止めるものの、やはり上弦の鬼の能力は侮れなかった。

「振り落とされるな!!頑張れ、頑張れ!!木のアレ・・・ヘビトカゲ竜みたいなのが、来ないうちに、甘露寺さんが止めてくれてるうちに!!」

全身を引き裂かれるような風圧を必死で耐える汐達だが、しがみ付くのに精いっぱいで刀を振ることすらできない。

一向に変わらない状況に、玄弥は悔しそうに歯を食いしばった。

(大海原が動きを止めても、このままじゃ埒が明かねえ。なら・・・!!これしかねえ!!)

玄弥は意を決すると、突然目の前の木に食らいついた。木を噛みちぎるバリバリという音が、風を切る音に交じって聞こえてくる。
それを見た汐と炭治郎は、目玉が飛び出す程驚いた。

(木を、鬼を喰ってる・・・!?)
「玄弥大丈夫か!?お腹壊さないか!?」

冷静に驚く汐と、微かに驚く場所が違う炭治郎をしり目に、玄弥はそのまま気を喰らい続けた。
/ 1491ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp