第129章 強くなれる理由<肆>
「待ってみっちゃん。あたしはまだ戦える・・・!」
汐は首を横に振って蜜璃の傍に寄ろうとするが、蜜璃はそれを制した。
「しおちゃんは炭治郎君の手当てをお願い」
「でも・・・!」
「あなたは自分のするべきことをしっかりすること。私の継子ならわかるでしょう?」
蜜璃に諭され、汐は頷くと炭治郎の傷の手当てを始めた。
それを見届けた蜜璃は、地面を蹴って鬼の元へ向かった。
「あ、みっちゃん気を付けて!!」
「上弦です。上弦の肆で・・・」
汐と炭治郎の言葉も聞かず、蜜璃は鬼の前に降り立つと険しい顔で刀を向けた。
「ちょっと君!!」
蜜璃は頭から湯気を吹き出しながら、鬼を睨みつけて言った。
「私の可愛い継子とお友達をいじめるなんて!オイタが過ぎるわよ!!禰豆子ちゃんと玄弥君を返してもらうからね!!」