第125章 招かれざる客<肆>
「そして、極めつけはこれ!!このように刀を捻っていただくと・・・」
玉壺は刀鍛冶師達に突き刺さっている一本の刀を掴むと、思い切り捻った。
「ギャアアア!!」
その瞬間、刀が刺さっていた鍛冶師の男が耳をつんざくような悲鳴を上げた。
「うわああー、やめろーーっ!!」
小鉄が喚きながら駆け寄ろうとするが、それを鉄穴森が必死で抑えた。
「まさか・・・、まだ意識が・・・息があるのに・・・?」
鉄火場の声は震えを通り越して掠れ、身体は石のように固まっていた。
「その通り!どうですか、素晴らしいでしょう。断末魔を再現するのです!!」
その非人道的に、汐は全身から血管を浮き上がらせ、怒りの言葉を吐こうと口を開いた時だった。
「おい、いい加減にしろよクソ野郎が」
今までにない程の怒りに満ちた無一郎の声と共に、彼は目にもとまらぬ速さで玉壺を斬りつけた。
だが、玉壺はそれを上回る速さで壺の中に引きこみ、その一太刀を避けた。
そのまま玉壺は、いつの間にか置かれていた屋根の上の壺に移動していた。