第1章 出会いは突然
「(あの変な奴、、取れないのかな。)」
私はそれに近付こうとした。
でも、足を進める勇気は出て来ない
『ククッ さて、小娘よ。どうする?』
私は靴箱の隣に立て掛けてある傘を手にする。持ったところで何も出来ない私であった。
『そんなへっぼっちい物でどうする?私に抵抗する気なのか?ハハッ 笑わせる。』
徐々に近づいて来る何者か。
「(駄目だ。もう、、、手が無い。)」
投げやりに手にしていた傘を投げた。たが投げた傘は見事に母の手が止めた。
『可愛い抵抗だな。』
ゆっくりゆっくり近付く母。
気付けば背後には玄関の扉。
もう、逃げられない。
その時であった。
『、、やれやれだぜ。』
ドアの外から声が聞こえたと思えばいきなりドアが開く。私は声の主に倒れてしまった。でも、声の主がしっかりと受け止めていてくれた。
『貴様は、ジョジョ。』
ジョジョと呼ばれる青年は表情を何一つ変えず自分の背後に新たな人物を出す。
「えっ、人っ!?」
私の一声に目線だけ青年は向けた。