第1章 出会いは突然
考え込んでいれば
既に家の前に着いていた。
「ただいま。」
そう言えば帰ってくる母の声。
だが、今は私の声だけが響く。
「お母さん?」
心配になり中へと進めば
母はソファに腰を掛けテレビを見つめている
テレビにはニュースが映されている。
その報道は私がさっき見た
人間爆破事件の報道であった。
すると母が口を開く。
『何もこうする事は無かったのに、、』
「え?」
母はいきなり立ち上がる。
そして私の方を向く。
不気味に笑う母は私の知る母で無い。
『どうしてかしら。ヒヒッ 誰があんな指示をねぇ、、したのかしら。ヒヒッ なぁ、お前もそうなりたいか?』
違う、、違う。
母じゃない。
私は玄関向かって一目散に走る。
ガチャンッ
「えっ!鍵が、、、」
『残念だが、逃げ場はない。』
母では無い何かが
不気味に笑いながら近付いて来る。
よく見ると母の額にタコのような変な生き物がへばりついていた。