第2章 転校生には気を付けろ
午後の授業に空条の姿は無かった。きっと何処かでサボっているに違いない。やがて全て授業も終わり、ホームルームが始まる前に空条は教室に戻って来た。
『空条くんっ!』
3人の女子が空条を囲む。
その3人のうちの1人はクラスの中で1番可愛いと言われている女子であった。
『東堂さん。』
「花京院くん……」
『さっきはごめんね。承太郎はああいう言い方しか出来ないけど悪いやつでは無いからさ。許してもらえる?』
「うん。もう気にしなくて大丈夫なのに。私ならもう許してるから。」
花京院は微笑み、席へ着く。
空条も取り巻いてる女子を払い座る。
そして、ホームルームが始まる。
10分もしないうちに終わり、部活動を加入していない生徒は続々と帰り始めている。帰ろうと支度をしていると腕を掴まれた。
『東堂さん。少しいいかしら?』
空条を取り巻いている3人のうちの1人の
花咲 琴音が声を掛けてきた。
「あまり時間が無いから手短に。」
『単刀直入に言うわ。あなた、空条くんと知り合いかなにかなの?今日、3人とも居なかったわよね?』
考えていた事と全く同じ内容の質問だった
「知り合いっちゃ知り合い、かな」
『あらそう。それが知りたかっただけなの。それじゃあ、また明日ね』
見る限り悪そうな笑みを浮かべる花咲
無言で彼女を見送る。
「(私も帰るか。)」
教室を出て、昇降口へと向かう。