第2章 転校生には気を付けろ
気付けばもう授業に入っていた。
『転校生初日からサボっちゃったね。どうする?承太郎。完璧先生から目付けられるよ。』
爽やかに笑って誤魔化す花京院。
『そんなん知ったこっちゃねぇ。』
『全く…承太郎らしいな。』
「ねぇ……花京院くんもなの?」
何が?と問う花京院。
「ほら、空条くんみたいに自分の背中から透明な人間が出せるのって。あれは花京院くんも出せるの?」
『………あぁ。出せるよ。』
すると、花京院の後ろに透けていて微かに緑に光る物体が現れた。どう見ても人間には見えない。ただ、人では無い何かが居る。
『こいつはね、法皇の緑(ハイエロファントグリーン)って言うんだ。』
法皇の緑と呼ばれる者は
とてもじゃないけどメロンに似ている。
『東堂さん、スタンドが見えるんだね。』
「スタンド……?」
『僕や承太郎が出すこの物体をスタンドって言うんだ。普通の人間には見えないんだけど……きっと東堂さんには何かがあるんだね。』
普通の人間には見えない、という言葉が少し引っ掛る。見えてしまっている私は異常なのだろうか。
『おい。』
『承太郎 起きてたのかい。』
『東堂、お前………』
そこまで言いかけると 何でもない。と会話を終わらせてしまった。
「…変なの。」
丁度いいタイミングでチャイムが鳴る。3人は教室へ戻る為、足を運んだ。