第2章 転校生には気を付けろ
沈黙を破ったのは空条だった。
『お前が俺達と関われば……ろくな事が起きない。いずれ分かる。それに大切なモノを失う事もある。お前が傷付く一方だ。』
「それでもいいよっ。」
『お前の母親が死んでもか?』
ナイフで刺すかのように
冷たく鋭く言い放った。
『昨日みたいな事がまた起きれば、お前の母親は次は生きて帰ってこれるか分からない。家族だって巻き込む可能性がある。それでもいいのか?』
そんなの嫌に決まってる。
でも、空条たちと友達でいたい。
一緒に生活したい。
「……よ………嫌よ………」
『東堂さんっ…………』
花京院が近寄る。
ふわっと頭に手を乗せ撫でる。
大切な物を扱うかのように。
「家族は失いたくないよっ……でもっ、でもね?私は……空条くんと花京院くんと一緒に居たいのっ……」
『……やれやれだぜ。』
そう言って
帽子をかぶり直す空条。
『お前、家族を失っても俺らに文句つけんなよ?自分の責任だ。』
きっと空条がそう言ってくれたのは私が一緒に居てもいいって印なのかもしれない。
「はい。」
決めた。
私は家族を守る。
そして、空条くん達と過ごすよ。