第11章 旅立ち
「そういえば…天堂は書記だったな…」
夕士が思い出して言う。
「でさ〜千晶ちゃんのことなんだけどさ〜何がなんでも出てもらう!!」
と田代が勢いよく言った。
「で?あたし達だけの秘密にするからさ~…珠紀の彼氏って…千晶ちゃんでしょっ!!」
「ぶっ…」
田代の発言に珠紀は飲んでいたジュースを吹いた。
「そうだよ…絶対!!秘密にしてよ?じゃないと千晶先生いなくなっちゃうよ?」
珠紀は諦めたようだ。
「あいつ…言いやがったっ!?」
千晶はそう言って焦っている。
「大丈夫!!そんな事になったら困るから全力で皆で内密にするから。」
と田代が言った。
「絶対だよ?」
珠紀は田代と他の女子に念を押した。
「任せなさいって~!!それでなんだけど…珠紀のお願いなら千晶ちゃんも断れないと思うんだよね~」
と田代が言い出す。
「あ〜…それ無理だよ?頑固な所あるから無理な時は無理。1番いいのは集団で出撃すること。」
と冷静に言い放つ珠紀。
「残念だな…彼女にも見放されたぞ…」
夕士は憐れむように千晶の肩をぽんっとした。
「兄貴…こわ~い〜」
珠紀は物凄く棒読みで言った。
「なんで珠紀は棒読みなのよ…こわいよ〜」
と1人の女子が言う。
「何って?勝ってるから。」
珠紀はしれっと言う。
「「「確かに…」 」」
全員が納得した。