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真っ直ぐ向いて歩けばいい

第10章 修学旅行!!②



〖同じ…同じ…あなたと私は同じ…〗

「へっ?」













夕士は壁に激突した千晶の介抱をしていた。

そこにハサミを持った珠紀が現れる…

「天堂っ!?」

夕士が驚いて言ったが珠紀の様子がおかしい。

「せんせい…いとう…先生…」

そう言いながら千晶に近づいて行く珠紀。

「なんで…あたしの事…無視するの?あんなにマキコのこと可愛いって言ってくれたのに…」

珠紀は千晶に向けてそう言った。

その瞬間に千晶が苦しみ出す。


「死んじゃえ…」

珠紀はハサミを千晶に振り下ろそうとした。

夕士はプチを出そうとしたがそれよりも前に千晶に飲み込ませた札が反応した。

それに怯んだ珠紀を夕士が飛びかかってハサミを手放させる。


しかし、夕士は悪霊たちに取り押さえられる…

「いとう…せんせい…」

と呟きながら千晶に近づいていく珠紀。

「マキコ…なにがあったのか話してごらん…」

意識のないはずの千晶の口からそんな言葉が出た。



夕士を押さえていた悪霊がその千晶の言葉に反応したかのように消えた。

妙な静けさが出来上がった。

珠紀は言った。

「伊藤先生が…大好きだったの…私は…無視されて一人ぼっちだったの…でも…伊藤先生だけは…マキコは可愛い可愛いって言って秘密であってくれたの。私は全てを捧げたの。」

珠紀の言葉に夕士は…

「(前に珠紀が話していた過去と似てる…)」

と思った。

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