第8章 クリスマスからのお正月!!
珠紀が寝ている間に千晶は残っている仕事を片付けていた。
修学旅行の宿泊先が決まった頃にタバコを吸っていると珠紀が起きてきた。
「起きたか。」
「うん…」
珠紀は千晶の隣に座った。
「これ…ヤバイ…」
パソコンに映っている宿泊先をふと見て言った。
「何がだ?」
意味が分からないという様子の千晶。
「ここで確実に3人以上は亡くなってる…しかも、皆、修学旅行中の女子生徒…1人は…」
珠紀はそこまで言って口を噤む。
悲しそうな顔をしている。
「どうした?言ってみろ…」
そんな珠紀の頭を優しく撫でながら千晶は言う。
「教師に弄ばれて…自殺した女子生徒…恨むに恨めないんだろうね…その先生が大好きだから…」
珠紀はそう言うと何故か泣いていた。
察した千晶は珠紀を優しく抱きしめて
「その教師はその女子生徒を弄んだだけかもしれない…けどな?俺はお前を弄んでるつもりはない。心から珠紀を愛してる。確かに…お前には辛い思いをさせることもあるかもしれない…それでも俺はその珠紀の辛い思いも全て受け止める…お前が嫌だと言うなら教師を辞めたっていい。」
「うん…」
珠紀は千晶の言葉にたくさん泣いた。
しばらくして涙が枯れると珠紀は千晶を引き剥がして
「あのね…宿泊先の料理は食べちゃダメ…具合が悪くなる可能性あるのに更に悪くなるから…それと、なんか非常食を持って行って…それから、鎮痛剤も。」
と言った。
「分かった。」
千晶は珠紀の頭を撫でながら微笑んだ。