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真っ直ぐ向いて歩けばいい

第6章 文化祭準備2!!



「天堂っ!?」

そこに夕士が現れた…

「夕士…くん…とりあえず…逃げた子…追って…」

苦しそうに珠紀が言うと夕士は犯人の子を追いかけていった。

「おいっ!!珠紀っ!!しっかりしろっ!!」

夕士が追いかけるのを見届けると…珠紀は気を失った…
千晶が声をかけるが反応はない。

「千晶っ!!天堂はっ!?」

夕士が急いで戻ってきた。

「意識がない…救急車を呼ぶにも時間がかかりすぎるっ!!」

千晶はかなり焦っていた。
色んな修羅場を潜り抜けては来たが…この状況はどうしていいか分からなかった。

「千晶…いいって言うまでちょっと目をつぶっててくれ…」

「あ、あぁ…」

夕士の言葉に千晶は従った。

夕士が何かを叫んで…目をつぶっているのに眩しく感じた。

「千晶…いいぜ…目を開けても…」

と夕士が言って千晶は珠紀の手首を見ると傷が塞がっていた。
もちろん、血も止まっている。

「一体…何が…」

千晶は予想外のことに驚いているようだ。

「んっ…なお…み?」

珠紀が目を覚ました。

「珠紀…大丈夫かっ!?」

千晶は珠紀に言った。

「んー…大丈夫だけどなんかあったの?って何この血…あたしの?」

珠紀は体を起こしつつ…床に落ちている自分の血を見て言った。

「別になんでもねぇよ…お前…紙で手首切って貧血起こしてぶっ倒れたんだよ…全く…心配かけやがって…」

千晶はそう言うと珠紀を立たせて自分は椅子に座ってタバコに火をつける。

「千晶…顔色悪いな…これ、舐めろ!!」

夕士はそう言ってアムリタの瓶の中身を自分の手に垂らして千晶に差し出す。

「舐めろって…お前…」

困惑しつつ千晶が言った。

「いいから!!舐めろ!!乾いちまう!!」

「わかったよ…」

夕士の言葉に押され千晶が夕士の手のひらを舐めようとすると…

ーカシャカシャっ!!





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