第6章 文化祭準備2!!
「なんだ?自分でなんとか出来なくて不満か?それとも、誰かに褒めて貰いたかったか?」
千晶はそんな夕士に言った。
「そんなんじゃねぇよっ!!」
夕士は少しイラついたように反論した。
「あの二人にきっとこうなる運命があったんだ。今はそれでいいだろ。」
千晶は再び楽しそうに話す山本を見ながら言った。
珠紀は1人だけ気づいていた。
青木の取り巻きの1人がこっちを見て悔しそうな顔をしていたのを。
その後…
「え?1回もどんの?」
「あぁ…るり子さんがみんなに差し入れくれるって言ってたし、取りにいくものもあるしな。」
寿荘に戻ると言う夕士に珠紀は不思議そうに言った。
「そっか…あたしはちょっと行くとこあるから。」
「例の人か?」
「まぁ、そういうこと。なんか嫌な予感してさ…」
「嫌な予感?なんのだ?」
「わかんない。とりあえず、気をつけていっておいで。」
「あ…あぁ…」
珠紀の言葉を不思議に思いながら夕士は寿荘に戻った。
珠紀が向かったのは生活指導室。
「天堂…どうした?なんかあったか?」
そこには千晶がいて珠紀を見て不思議そうに言った。
「特に何も無いよ。でもさ…一つだけ約束して欲しいの。これから不思議なことが起きても何も聞かないであげて。本人が自分から話すまではね…」
珠紀がそう言ったところで…
青木の取り巻きの1人が現れる…
「アンタが…天堂珠紀…よくもっ!!はるか様に失礼な態度と言動してくれたわねっ!!許さないっ!!」
そう言ってカッターを持って珠紀に襲いかかった。
「っ!!いったぁ…」
カッターは珠紀の手首をざっくりと切った。
血が尋常ではないくらいに流れる…