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真っ直ぐ向いて歩けばいい

第1章 一目惚れの二人



「あ〜…やってらんねー」

「なにが?珠紀は千晶先生が嫌なの?授業終わると必ずそれ言うよね?」

珠紀の嘆きに反応したのは桜庭桜子…おっとりしている子。

「別に嫌いとか言ってないって…なんつうの?こーさ…滲み出るカッコ良さに授業に集中できないっつーか…」

「あ〜それわかるっ!!」

この子は垣内結衣。通称カッキー

「でも、でもっ!!珠紀も金持ちじゃん?金持ち美男美女カップル!!いいよね〜!!」

珠紀は田代貴子 通称タァコの言葉に飲んでいたお茶を吹き出しそうになった。

「なんじゃそりゃ…そういう妄想は頭の中に止めといて。なんか色々アウトだから。」

珠紀は冷静に答えた。

珠紀と千晶の関係はバレる心配はきっとないだろう。
実はその田代の情報は珠紀が紹介した探偵事務所の息子、娘の情報なのだから。
まぁ、田代の事だ女の勘とやらでバレそうな気もするが……


その子達にとっては権力者の娘である珠紀の情報を流したら最後…
父親の仕事も社会的地位も奪われ路頭に迷うことになる。

それを分かっているからこそ下手な情報は回してこない。

「ねぇねぇ…千晶ちゃんって彼女いるのかなぁ?」

桜子がのほほんと言った。

「さぁね。いたとしても間違いではないんじゃない?まぁ、アンタらにそれを聞く勇気があるのかどうかだけどね。」

珠紀は冷静にそう言い放つといつものように食えと言わんばかりに残りの弁当を夕士に渡す。





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