第3章 溢れ出る想いと感情
「ねぇ…あたし、Iカップだよ?」
キングサイズのベッドに横になって居ると珠紀が突然言い出した。
「それがどうしたんだ?」
千晶はわけが分からないといった様子だ。
「触りたいとか抱きたいとかないの?」
珠紀は千晶の顔をじっと見つめて言った。
「無いわけじゃねぇよ…」
「じゃ、なんでキスから先のことしないの?」
「あのなぁ…万が一ってことがあるだろ?流石に妊娠したらやべぇだろうが…」
困ったように頭をかきながら言う千晶。
「そりゃそうだけどさ…そうなってもあたしは産むよ…ちゃんと責任とるもん…」
「そういうことじゃねぇよ…俺の学生時代に出会った奴が16歳で妊娠した。相手は一回り上の奴だったそうだ。相手もしっかり責任を負って入籍した。無事に子供も産まれた…けどな?そいつが言ってたんだ。〖確かに子供は可愛い。でも、もっと遊んでおけば良かった。公園に子供を連れていくと自分と同じくらいの高校生が制服を着て楽しそうにしている姿を見ていると辛くてしょうがなかった〗ってな。お前は昔から跡取りを産めって教えられてきたからそういうのを焦るのかもしれない…でもな?それだけがお前の人生じゃないだろ?今はもっと自由に遊びまくれ。」