第3章 溢れ出る想いと感情
「んっ…」
「起きたか?」
しばらくして珠紀が起き上がると千晶が隣でタバコを吸いながらこの前やった小テストの採点をしていた。
「ごめんなさい…忙しいのに…」
おちこむ珠紀に千晶は
「気にするな…やる事はこれだけだ。これが終わったら昼飯にしような?」
そう言って珠紀の頭を撫でた。
「うん!!って…誰が作るの?」
「俺が作る…」
千晶はそう言いながら採点をしている。
「え?料理できたっけ?いつも…外食ばっかりじゃん…」
珠紀は千晶の返答に驚いている。
「あのなぁ…何年、一人暮らししてると思ってんだ…それくらいできるに決まってんだろ…」
千晶は呆れたように言った。
千晶は採点が終わるとそれを片付けて珠紀に
「待ってろよ」
そう言って微笑んで頭を優しく撫でると立ち上がってキッチンに向かった。
手際よく料理を作っている姿にうっとりしたというのは珠紀だけの秘密。
出来たのは
エッグスラット、焼いたバケット、ケールの中華風サラダ
「美味いか?」
「うん!!」
嬉しそうに食べる珠紀を見て千晶も嬉しくなった。