第3章 透き通るように【時透×未来人】
無一郎君の言葉に頷いた。
「うーん、ポテトチップスが食べたい……」
「何それ?未来のお菓子?」
「うん。チョコレートとか大好きだよ」
「へぇーすごいね、未来って色々と充実してる!」
無一郎君は未来のお菓子の名前を告げると目を輝かせて興奮している。
物は充実してるけど、そのせいで人間は……。
「花怜ちゃんのためにこの時代の遊びしよう。えっと、蹴鞠(けまり)しよう!」
「うん、やろう!歴史の教科書にも載ってたなぁ」
歴史の教科書という言葉に大男が反応した。
「俺達も派手に歴史に……」
「載ってたら、鬼の存在なんて知ってるはずだよ。きっと、この世界は歴史でも何でもなく、次元が違うと思うんだよね」
私の見解にノリノリだった無一郎君も固まる。
「うむ!全く理解出来ない!」
なら元気一杯に答えないでよ、クセ強いなぁこの人。黄色と赤の髪色って派手だなぁ。
「ああ!?訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇ!」
胸丸出しの傷だらけ男が怖い顔をして言っていて、私は無一郎君の後ろに隠れた。
「あら、また怖がってますね。不死川さん、抑えて下さい。未来の世界は私達にとって無知な物ですから」
胡蝶さんがなんとか抑えてくれている……感謝です。