第3章 透き通るように【時透×未来人】
すると、胡蝶さんと男の人が入ってきた。
「ちょっと、話が聞こえてしまって入りにくかったのですが……とりあえず、昼食です」
「あっ、ありがとうございます」
私は昼食を受け取り、食べ始める。
「こちらは冨岡義勇さんですよ」
「あっ、無一郎君が言ってた冨岡さんかぁ」
私の言葉に胡蝶さんと冨岡さんは首を傾げた。
「確かに似てるかもしれない。ずっと喋らず一人ぼっちだったから」
心の声が口に出てしまって、慌てて口を瞑る。
冨岡さんはその言葉に反応して言った。
「俺は嫌われていない。だけど、何かあったんだな。ならここで楽しめ」
そう言って、冨岡さんは部屋を出て行ってしまった。
「有難い言葉だけど、自分で嫌われてないって……」
それを言えるって、けっこう強い人なんだな。
「胡蝶さん、今日の夜さみんな呼んで花怜ちゃんと遊ぼうよ」
無一郎君の言葉に胡蝶さんは頷く。
「良いですね。花怜さんも存分に楽しんで下さい」
「はい……」
柱って他にどんな人が居るんだろう。
なんか久しぶりにワクワクしてきた。