第2章 不死身な貴方1【不死川×隠】
部屋に入るなり、不死川さんは口枷を外した。
「あぁ!これキツイ!よくもまぁアイツもずっと付けていられるなぁ」
たぶん、竈門さんの妹の話だと思う。噂で鬼の鬼殺隊が居ることを知っている。
「おい、花怜。テメェが俺に付いてろ」
俺様的な指名制ですか!?
さすがに怖い怖い風柱様と居たくないのが本音ございます!
ノックの音がして扉が開かれた。
胡蝶さんが箱を持ってやって来た。
「昼間は竈門君のような感じで不死川さんもここに入って下さいね。花怜さん、不死川さんの仕事に付いて行ってあげて下さいね」
えっ、ウソ……。
さすがに柱様には口出し出来ないので仕方なく頷いた。
「俺をちゃんと運べ、花怜。そんな嫌そうな顔すんな」
「……はい、不死川さんに付かせて頂きます」
「敬語無しで名前呼び決定だ」
「はぁ!?」
またもや強制的!?もう嫌だよぉ。
胡蝶さんはクスクス笑いながら去って行った。
「ほら、言ってみろよ。よろしくって」
「……実弥、よろしくね?」
私がそう言うと、実弥は一瞬固まってぶっ倒れた。