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砂漠の白い花
第7章 派閥と内毒
「王子はエリーの事、大切に思ってくださってたんですね」
俺の着替えを続けながら、ファロマがとても嬉しそうに俺を見た。
「……?
当たり前だろう。
ギリシア語も教えてくれる大切な侍女だからな」
胸を張って答えると、ファロマが目を丸くしてから、可笑しそうに笑った。
その笑顔は、何だか、ハラルを見る母親のようで、擽ったくも不思議で、俺は首を傾げた。
ルシエトの、エリアルの扱いに不安を抱いていたファロマは、踊るような軽い足取りで、部屋へと廊下を歩いた。
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