第7章 派閥と内毒
そんなある日、
王妃の遣いが俺をやって来た。
(珍しい事もある)
王妃は父王の再従姉妹(ハトコ)に当る。
俺の実母ではない。
母は殺された、と思う。
現王妃は王妃であった母が邪魔だったから。
現王妃はなんでも手に入る 今の地位が大好きだ。
王妃に収まる前もなんとかして王妃の座を手に入れようとアレコレ画策していた。
王族家系の為幼い頃から、人も物も意見も、全て思い通り。
我儘を言うことに慣れてしまっている。
そして、
いつも怯えている。
他の側室達に首を掻かれるのではないか…と。
好き放題だと自覚はあるのだ。
態度はデカいが、気は弱い。
怯えているから、権力を傘にして態度だけは大きくいたいのだ。