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砂漠の白い花

第7章 派閥と内毒




「2人共止めろ。
せっかくヒクソスからデルタ地帯の
サイス、タニスを取り戻したと言うのに。
その際、陣頭指揮を取り、闘いに貢献した
バスラム宰相の気持ちはわかる。
故に、デルタ地帯の防衛は継続する。
しかし、今は無駄な戦はこちらからは仕掛けない」
王がゆったりと言った。
「まぁ、向こうから仕掛けてくれば別ですよ、宰相」
宰相に配慮した言葉を付け加えるのを忘れなかった。

エジプト王国はシリア方面から、
セム語系のヒクソスが侵入し、
旧首都メンフィスは死守したが、
海に面したサイス、タニスなどの
ナイル河口のデルタ地帯を100年(1世紀)ほど占領されていた。

その時、首都はメンフィスより上手である今の首都、アケトマテンに移した。
デルタ地帯をエジプトがヒクソスから奪還したのは祖父の時代だった。



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