第7章 派閥と内毒
「王子、王子には野心が無いのですか」
「野心だと?」
「そうです。民の為領土を拡大すべきではありませんか⁉︎」
宰相は祖父の時は千人隊長だった。
戦で功績を挙げ、今の地位に収まっている。
(時代は変わったのに…)
「宰相、気は確かか?
戦に出る兵は我らの民ではないか。
貴様は無闇やたらに戦をし、命を捨てろと言っているんだぞ!」
「年長者に向かって、貴様 とは何事だっ」
「アホくせえこと言ってんじゃねぇっ、
じゃぁ、俺は王子だぞ!」
祖父に仕えていた宰相には敬意を払うが、
考え方が凝り固まっていすぎる事に苛立つ。
何でも闘いで押し進め解決しようとする。
つい、噛み付いてしまった。