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砂漠の白い花

第8章 見えないトコロ





『花だ』

(私を元気にしようとして?)

『笑え……俺の、砂漠の、花だ』

(私が笑えば、ルシエト様も元気になれるってこと…?)

そこまで考えて、
本当に嬉しくなった。

(私の事を考えてくれてっ)

「あ…ありがとうございます!」
受け取りながらエリアルは笑った。
その瞳には嬉し涙が浮かんでいる。

嬉しくて嬉しくて、受け取った花に顔を埋めるようにして、笑った。
笑っていると、
「故郷の花ではないが……」
ゴニョゴニョ…と濁すようにルシエトが付け加えたのを聞き取ったエリアルは目を丸くした。

(やっぱり気にしてくださってたんだ…)



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