第2章 類は友を呼ぶ
集中してBL小説を読んでいるお茶子に、梅雨の声は届かない。
「お茶子ちゃん」
梅雨はお茶子に顔を近づけた。
「……うわぁぁぁ!」
お茶子はいきなり現れた梅雨にびっくりして、椅子から転げ落ちてしまった。
「つ、梅雨ちゃん……」
「何してたの?」
梅雨はそう言って、お茶子のスマホを覗こうとした。
「あ、ま、待って!」
お茶子は急いでスマホの画面を閉じようとした。
(わたしのキラキラ高校生活が終わってまう……)
ーーそれだけは阻止しなければ……。
そう思い、お茶子はなんとかスマホに手を伸ばし、電源を切って梅雨に見られるのを阻止した。スマホを手に握り締めた瞬間、ホッとしたが……。
「お茶子ちゃん……」
梅雨はお茶子の顔をまじまじと見た。
「もしかして、BL……好き?」
(しまったー!)
時は既に遅し。いつの間にか、梅雨に見られていた。背中に変な汗が流れる。
「あ、あのな、梅雨ちゃん……」
「大丈夫よ」
梅雨はカエルに似てる長い舌を出した。
「わたしもだから」
「……え?」
お茶子はポカーンと口を大きく開けた。
「え……えええ!?」