第7章 〈勝デク〉僕じゃダメなんだ
「そんな方法で……」
作戦を聞いた飯田くんが驚いている。無理もない。
「オールマイトの状況、かっちゃんでも分かってるはず」
「だろうな」
「かっちゃんも相手を警戒して、距離を取って戦っている。タイミングは……かっちゃんと敵たちが一定以上離れた瞬間……!」
「飯田さん」
僕の説明を聞いて、八百万さんは飯田くんを見る。
「博打ではあるが……状況を考えれば、俺たちへのリスクは少ない。何より成功すれば、全てが好転する……」
沈黙が流れる。
クラス委員長の判断が僕らの行動に繋がる。
「やろう」
+