第6章 感想会(1)
「それは多分、勝デクの目撃情報から情報を得た雄英高校の誰かが書いたのよ」
「勝デクの目撃情報?」
お茶子は首を傾げた。
「あら、知らない? Twitterで結構有名よ?」
お茶子は首を振った。創作をしている人がいることは知っているが、目撃情報まであるとは。
「勝デクが好きな人が2人がどこにいたとか、どこで会ってどんな会話をしたとか情報を共有しているの。雄英生は雄英体育祭で顔バレしてるからね」
「なる……ほど……」
ーーそこまで行くと、いささか犯罪紛いな感じがするが……。
「それを見た、雄英生の誰かが家庭訪問を組み合わせて書いたのね。創作の範疇だし、読んでいる人も実際こんなことがあったなんて思っていないと思うわ」
「なるほど……」
お茶子は顎に手を当てた。
「と言うことは……この学校の中に、私たちの他にも勝デクが好きな人がいるってことやね!」
「ええ」
お茶子と梅雨は笑い合った。
「その子も仲間になると良いわね。きっと、1人で創作してるだろうし……」
「私たちがいれば情報提供もできるし、もっと創作意欲が上がるかもしれんよね!」
「そうね」
2人はにこにこと笑った。