第4章 第2回、腐女子会 〜勝デクVS轟出〜
「それで、なんとなくだけど緑谷ってイケメンとかに弱そうじゃん?」
「あー、わかる」
先程まで死にそうになっていたはずの2人が起き上がり、お茶子、芦戸、葉隠の声がハモった。
「みんな思っていることは同じなのね」
「蛙吹さんもですか?」
「梅雨ちゃんって呼んで」
「……みんなそこの解釈は同じなんだな……」
耳郎はクスッと笑った。
「それに、轟って鈍感っぽくない?」
「ぽい!」
葉隠は見えない腕をブンブン振っている。
「それもあって、個人的に矢印の方向が緑谷から轟に向いているのが好きなんだよね。緑谷が頑張ってアタックしてるのに、全部轟にスルーされてるっていう……もちろん、逆も好きだけど」
「なるほどー!」
葉隠はうんうんと頷いた。ーー誰にも見えてないが……。
「展開としては雄英を卒業した後に、轟も自分の気持ちに気付いて告白して付き合ってハッピーエンドが好き」
「めっちゃいいね!」
そこまでの会話を聞き、また2人分の体重がベッドに沈むのを感じた。
「もう……無理……」
「死ぬな、麗日……生きろ……」
「勝デクじゃない未来を見たら、もう……」
「麗日……」