第4章 第2回、腐女子会 〜勝デクVS轟出〜
葉隠、芦戸、お茶子はベッドに手と膝をついて項垂れている。
「私もね、もともとそんなに三角関係とか好きじゃなかったのよ」
梅雨は人差し指を口元に当てたまま、言葉を続けた。
「でもね……緑谷ちゃんが轟ちゃんと仲良くなるのを見て……高校を卒業してから2人が付き合うことになって、同棲することになって……その時、爆豪ちゃんはめちゃくちゃ嫉妬するんじゃ……って思って……」
梅雨は頬を赤らめる。
「そこで、自分の気持ちに気付いて、彼氏のいる緑谷ちゃんに今更だけどってアタックをして最終的に2人が結びついてって妄想し始めたら、もう……」
「しんどいぃぃぃぃ!!!!」
5人は倒れた。
「なにそれ……」
「そんな未来のこと、考えたこともなかった……」
「完全に盲点ですわ……」
「デクくんが他の人に取られてから自覚する爆豪くんの恋心、マジプライスレス」
「爆豪にノーベル恋愛賞なり、ノーベルデク賞なりあげたい……」
5人は魂が抜けたような状態になっている。
「麗日さん」
八百万は沼の中から起き上がるように、ゆっくりと体を起こした。
「勝デク……素晴らしいですわ……」