第4章 第2回、腐女子会 〜勝デクVS轟出〜
「お茶子ちゃん、顔が……」
「ジャンプ漫画のヒロインのする顔じゃないですわ……」
梅雨と八百万は思わずツッコミをいれた。
「はっ!? ごめんな……つい……」
「いいよいいよ! 尊すぎると真顔になっちゃうのはわかるもん!」
葉隠はお茶子を慰めた。ーー誰もが真顔の葉隠を見たいと思ったのは言うまでもない。
「みんなのお話聞くの楽しいわ〜。次は私ね」
梅雨は少し顔を赤くして、右手の人差し指を口元に当てた。
「私はさっき、お茶子ちゃんと三奈ちゃんが言ってたように緑谷ちゃんから爆豪ちゃんにベクトルが向いてるのも、爆豪ちゃんから緑谷ちゃんにベクトルが向いてるのも両方好きなんだけど……ちょっと特殊なのが好きなの」
「何々!?」
「どんなシチュエーションなの!?」
葉隠と芦戸は梅雨の話に身を乗り出して聞こうとしている。
「私、緑谷ちゃんが轟ちゃんとかと付き合うことになって、爆豪ちゃんが嫉妬して自分の恋を自覚するのを妄想するのが好きなのよ」
「あ、いい……」
5人は雷に打たれたような衝撃を受けた。
「何その尊いシチュエーション……」
「しんどい……」
「そんなの思いつかなかったわ……」