第4章 第2回、腐女子会 〜勝デクVS轟出〜
「本当に尊い!!」
「お茶子ちゃん、語彙力が……」
梅雨はお茶子の肩に手を置いて、落ち着くようになだめた。
「ご、ごめんな……つい、熱くなってもうて……」
「いいんだよ! みんな、推しカプを語る時はそうなるもんじゃん?」
芦戸は親指を立て、ウインクをした。
「芦戸さん……ありがとな〜」
お茶子は芦戸に抱きついた。
「それじゃあ! 次はアタシだね!」
芦戸は満面の笑みで言った。
「昨日もちょっと話したんだけど、勝デクはなんだかんだ言って爆豪が緑谷にちょっかい出してるのがアタシは好きなんだ!」
「わかる」
いつの間にか、お茶子は立ち直り真顔で言った。
「この前もね、緑谷が爆豪の前をたまたま歩いてたら『デク! 俺の前を歩くんじゃねェ!』って言ってて!」
芦戸は両頬に両手を当てた。
「大嫌いな人に自分から声をかけたりしないじゃん! だからアタシ、爆豪は緑谷のこと、嫌い嫌いって言いながら内心では大好きなんじゃないかって思ってるんだよ!」
芦戸はキラキラと目を光らせて続ける。
「要するに、ツンデレなんだよ!」
「ヤバい、尊い」
お茶子は口に手を当てて、真顔で言った。